イスラム金融が、一時期クローズアップされてました。
リーマンショックあたりに、従来の金融機関が青色吐息になっているのを尻目に、ドバイの隆盛を目の当たりにすると、なぜだろう?となります。
イスラム教では、利子というのはダメなそうです。そうなると、イスラム金融はどうやって経営しているのだろう?という疑問が。。。
通常、銀行は、貯金等で集まった資金をローンや融資で貸し出すことで、利子をもらい、利益をあげています。
そうなると、イスラム金融は利子というものがつかないなら、どうやって利益を出しているのか?というのが不思議になります。
それに対しての回答が次の通りです。
イスラム金融の世界では、ビジネスによって得られた収益を分配する仕組みや、リース(賃貸借)の取引の仕組みがうまく活用されているので、利子の取引を回避しながらでも、利益を上げることができるのだ。
イスラム金融の取引形態は、次の4つ。
- ムラーバハ
- イジャーラ
- ムダーラバ
- ムシャーラカ
各々の取引形態は次の通り。
ムラーバハ:問屋さんや小売業的なもの。商社みたいな感じもします。
銀行がお客さんの代わりに商品を購入して、その商品に一定のマージン(利益)をのせてお客さんに販売する仕組み。
イジャーラ:リース業や、ローンみたいなもの
銀行がお客さんの代わりに製造業者から商品を購入して、その商品の所有権を持つ。そのうえで、商品をお客さんに一定期間リースするというもの。
ムダーラバ:投資業的なものかな?(どちらかというと短期?)
銀行が投資家(ムダーリブ)からお金を預かって、そのお金を様々な事業に投資する。そして、その事業から得られた収益を、あらかじめ決められた割合で、投資家と事業者で分け合う。
比較的短期の投資に使われることが多い。
ムシャーラカ:投資業的?(どちらかというと長期かな?)
銀行と投資家が手を結んで、事業の共同経営をおこうなうというもの
ムダーラバとムシャーラカの違いは、短期で投資するか?、長期で投資するか?の違い。
比較的長期の投資に使われることが多い。
なんつうか、利子が禁止されていても、あらゆる方法で利益をあげる方法を考えるものだなと思います。
どちらかというと、お金を貸すという行為よりも、自らが動かないと儲けがでない仕組みになっています。誰かに貸して。。。というものよりも積極的に資金運用している感じがします。
なんつうか、金融機関というよりも、商社機能が強めになっている気がします。金融とついているけども、むしろ商社としてみといたほうがいいのでは?と思います。
商社だからこそ、資源(石油)を握れば、莫大な利益をだすことができる。
そうなると、現状は、石油価格が下がってますし、かなり経営が厳しいのかもしれませんねぇ。。。
どんなルールを作られても、利益を出す方法を考え出す商人たちの商魂はすごいものだと思います。