人体について読み解いた本。
いろいろと話があり、興味深い内容になっています。
普段、かかすことのない酸素。酸素がなくなったら、酸欠になってしまいます。ただ、一方で、活性酸素が多いと、がんになりやすいとかとも言われてます。本書では次のように酸素を紹介しています。
酸素は、生命に対して高いエネルギーをもたらしてくれるという大きなメリットがある一方で、もともとは細胞にとって毒だったため害も及ぼすという光と影の両面がある。
この酸素、非常に毒性が強い。酸素を多くとるとダメなようです。これはなぜか?もともと生物が酸素のない中で生まれたからというのが原因のようです。
バクテリアや植物がいれば、どんどん二酸化炭素を光合成して、酸素を作るという風に思われますが、バクテリアが地上に生まれてから、しばらくは酸素が増えることはなかったようです。なぜなら、地球が鉄の塊であったから。
鉄という鉄をすべて赤錆などに錆びさせたあとに、ようやく酸素量が増えていった。つまり、酸化させるものがなくなったからこそ、酸素が存在するようになったといえるようです。
脳が脂肪の塊であり、その脂肪が脳の活動において、電気の漏電を防ぐ絶縁体になっている。人間はこの機能を手に入れたがゆえに、がん細胞が入り込む隙間を与えています。
がん細胞は、脂肪の合成力が高まったことによって、ふつうの細胞では増殖できない低酸素状態でも増える能力を獲得してしまったのです。
このがんを防ぐのにいいのは、肉や魚よりも野菜。野菜は、強力な抗酸化物質をもっている。これは、光合成でどうしても当たる必要のある紫外線対策のため。
そう思うと、野菜を食べるってのは体にいいんだなとも思えてきます。
この本を読めば読むほど、人体って不思議だらけだなと。
そんなことを感じさせてくれる本です。