統計でウソをつく法―数式を使わない統計学入門/ダレル・ハフ ~時代を感じるのは事例だけ。~
50年前に出版された本。でも、読んでいて、むしろ今からでも読んでもいいんじゃないかなとも思えてます。
昨今、AIや機械学習が言われることで、データをいかに活用していくか?というのが問われていますが、むしろ、そのデータをどのようにとり、どのように見せていきたいのか?どういう結論に持っていきたいのか?というのを考えていくことも大事なのではないか?とも思えてます。
この本には、よく使う手法を結構書いてあります。
データをいじることなく、グラフの作り方ひとつで見え方がまったく異なる。そうすることで、受ける印象が全く異なっていく。
つまり、グラフを見たら、どういう意図でこのグラフは作られているのか?とか、このデータの母数はどういうものだろうかとか、そういうのを考えて判断していかないと実像をきちんと把握することができない。
グラフの縦軸を一気に変化をつけているように見えて、実際は変化はごくわずかとかというのもありますし。
グラフをぱっと見の印象だけで判断をしていくと、間違った判断をしかねない。
逆にいえば、自分たちがグラフを作る側であれば、その意図をその中に入れていくことで、思ったように印象をいじることもできる。
そういうのを考えると、情報というものをいかにコントロールするかというのも大事になるのだなと。
そんなことを思うと、こういうのは基本的に変わらないことなんだなとも。

統計でウソをつく法―数式を使わない統計学入門 (ブルーバックス)
- 作者: ダレル・ハフ,高木秀玄
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1968/07/24
- メディア: 新書
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