Otra célula del cerebro

気が向くままにだらだらと書いていきます。

真説「日本武将列伝」/井沢 元彦 ~歴史って面白い~

戦国時代から幕末までの武将について書かれた本。

北条早雲のことを書いてあったり、松永久秀のことを書いてあったりと非常に興味深い。

その中で疑問だったのが、織田信長がなぜ既存勢力に嫌われたのか?ということ。勢いがあるところに迎合すれば、そこでうまい汁が吸えるんじゃないかなと思ったりしますし。

そう思っていると、一つの答えかなと思うところが楽市楽座について書かれていたところ。

特権にあぐらをかいていた商人、そしてその大スポンサーである寺社は激怒する。「これまで寝ていても銭が入っていたのに、あの信長のおかげでもうからなくなった」

当然、信長は「仏敵」ということになる。

高尚なことを言っているが、「要するに商売のジャマをするな」ということだ。

要は、信長が既存勢力の利権を崩壊させるような施策をうっていったので、そこに対しての反発があったということなんですね。

そう思うと、意外と納得がいくというか。。。

それ以上に、利権というものがいかに大事なものかと考えさせられます。既存の勢力と戦うのは結構気力がいりますからね。。。

 

気になったのが、徳川吉宗について。

吉宗が実施した施策のひとつに目安箱がありますが、それについてのことも興味深い。

彼の施策は「享保の改革」と呼ばれるが、その中のひとつに、民衆に将軍への直訴を可能とした「目安箱」の設置がある。これは、毎日決まった時間に江戸城の前に置かれるカギのついたポストのようなもので、ここに手紙を入れておくと、直接将軍に読んでもらえるという画期的なものであった。

吉宗が凄いのは、この目安箱のカギを自分で管理していたということである。つまり、吉宗は間に人の手が加われば、都合の悪い情報は絶対に自分の下まで届かなくなる、ということをよく知っていたのである。

カギを自分でもっていたというところが、思い切った政策をうっていけたところなのだなとも思います。

上様に見せるものに、自分たちが避難されていてはたまらないと思っていても、カギがないから手も打てない。そうなると、対策としては自分の行いをよくしていくしかない。

そう思うと、必然的にいいことをしていたのだなと思う。

あとは、吉宗の尾張徳川家へのあくなき執念というのも感じさせられて恐ろしい。御三卿ができたのもそれが理由だったとは。。。

それにしても、最後の徳川慶喜水戸徳川家出身だったというのもね。。。なんかいろいろと考えさせられます。 

真説「日本武将列伝」 (小学館文庫)

真説「日本武将列伝」 (小学館文庫)