私本太平記 みなかみ帖/吉川英治 ~あれ?楠木正成ってここまで保守的?~
ようやく楠木正成がでてきた。
なんというか、日野俊基が逃げ回るのを手助けした人の身内が、楠木正成の妹とかね。。。
六波羅の手を逃れさすために、いろいろと手を打って。。。というところが非常にいい。
非常に優しい人なんだなと。
どうも、楠木正成のイメージは、勇猛果敢な人というイメージしかなかったのですが、刷り込まれたのか、勝手な思い込みのものなのかもしれません。
それにしても、この太平記、読んでて面白いなと思うのは、吉田兼好や、夢窓疎石といった当時の一流の方がでてきて何かしらの絡みがあるのもいい。
実際にどうだったんだろうなぁという想像の余地があるのがいいです。
ちょっとwikipediaで調べてみると、おふたがたとも足利家と関係があったんですね。。。それなら、いろいろとつながりがあってもおかしくないかなぁとも思えてきます。
ただ、エピソードまでにいろいろと話があるわけですから、そこを埋める想像力というのがおもしろいなぁと。
ここでのひと悶着もどうあとに影響していくのか?
それにしても、日野俊基の最後の夜に酒をもってふらりと現れた足利尊氏。かっこいいというか、普段から無害で無能な人間と思われているからやれたことなんだよなぁと。
ここでの邂逅がどういう縁につながっていくのか?
幕府側の足利尊氏がどういう風に裏切っていくのか?ちょっと面白くなってきた気がします。気になる点が多すぎ。。。