読んでて、ため息。
ため息が出たのは、心当たりが非常にあったから。
そして、何度も読み直そう。そう思えてます。
特に、失敗のパターンにでてくる項目のほとんどに対して、何かしらの心当たりがでてきた。
一方で、頭の片隅に、でも「あの時はうまくいったよ!」的な声がでてきます。
そのとき頭に浮かんでくるのが、野村さんの「勝ちに不思議な勝ちあり、負けに不思議な負けなし」の言葉。
そう考えると、失敗した理由をつぶしていけば、必然的に成功する可能性があがっていくと考えられます。
ついつい、成功をまねればうまくいくのでは?と思ってしまいますが、それについてもバッサリ。
成功学の幻想
ケースバイケースで、そのときの環境や状況で成功するかどうかの場合が異なる。それを真似したらうまくいくのでは?と考えると大概は失敗する。
成功はアートである
この一言は言いえて妙だと思う。
個人的に、成功体験なんて、共有する必要は乏しいかなと。そりゃ、成功した人を称賛するという意味での共有化は必要だと思う。
ただ、大事なのは失敗したときの要因をいかに共有化するか?ということ。
失敗したパターンがわかっていれば、その失敗をする確率は下がる。どちらかというと、失敗の共有会的なものをしたほうがいい。
失敗を共有するのは勇気がいるけど、そこを褒める文化を醸成する必要があり、なかなか難しい。そこをなんとかするのが、上層部の取り組み方なのかなと。
本書でも、ビジネスについては、次のように書いてあります。
ビジネスは失敗の山
この一言で、大まかな方向性が見えるのかなと。
新しいことにチャレンジしていくのに、百発百中なんてありえないんだろうなと。
医薬品開発で言われる千三つの言葉よろしく、その低い確率をいかにあげていくか?成果がでそうなのはどれか?と早期に見極める必要があるのかなと。
特に、失敗にパターンがあるのであれば、そこをうまくクリアしていくことが大事なんだと思う。目標値のなき取り組みとか、定量的な議論ができないのは失敗のもとなんだろうなと。
この本をよんでいると、いろいろと思うことがあります。
つらいと思うところもあれば、勉強になると思うところもある。
ただ、今後の人生の上で、いかに成果をあげていくか?というのを考えていくと、この失敗のパターンをわかったうえで取り組んでいくことが非常に大事だなと。
むしろ、自分だけわかっているだけでは不十分で、周りの人々が知っていくことが大事なのかなと。
この本は、現状、今年一です。
この本を超える本、今年でてくるのかなぁ。。。
次に書いてあることが非常に参考になった。今後、読み直したい時に理解を進めるためにも、ここに記しておこうかと思います。
どれもこれも心あたりがありすぎるんですよね。。。
失敗のパターン
①考えるアプローチ/頭の使い方
- 教科書の理論を何も考えずに使ってしまう
- 意思決定の質とスピードのバランスを書いている
- そもそもの出発点としての論点がずれている
②ビジネスの立案
- そもそも戦略の筋が通っていない
- 顧客が求めている価値を提供していない
- 定量的な詰めが甘い
- 不確実性・リスクに対処していない
- 各論で地雷排除をやりすぎた結果、戦略が「尖っていない」
③ビジネスの実行
- 実行に際しての徹底度が足りない
- 実行者の意識・行動を変えていない