現代の身分制度についてというよりも、学問をしろというのを説いている本。
学問なんて必要ないと思うことも多々ある。
ただ、就職の時とかに、学歴というフィルターがあったりしますし、どこかで学歴というものが付きまとってくる。
個人的に本書でそうだなと思ったのが次のこと。
幸せとは、突き詰めると「選択肢が多いこと」
~中略~
「幸せ=自由の幅が広い」と表現してもいい。
選択肢を多く持つ。その中から自分の意志で選べる。そのことを幸せというのであれば、確かに幸せなことなんだなと。
例えば、車で、低価格帯を買うのも、もっと別なのがほしいのに、金銭的な事情で手一杯なのを買うのか、意図して購入したのか?では満足感が違う。
その選択肢を用意するのとなると、なかなかできることではない。
そしてもう一つ。自分の現在のレベルを知るためにも。
失敗するのが怖くて、勝負をしていないのに「やればできる」と思っている大人、狭い世界で井の中の蛙になっている大人は多い。こういうのを「田舎者」と言う。地方に住んでいるから「田舎者」なのではなく、考え方が古い、競争相手の少ないエリアで勝った気になっている連中を「田舎者」と言うのだ。
耳が痛い。
誰しも、失敗はしたくない。だからこそ、準備をしていく。でも、勝負なんて時の運。うまくいくときもあれば、失敗するときもある。
失敗したときにどういう行動をするのか?というのが大事。なにくそと思って挽回するのか?それとも逃げてしまうのか?
そこで大概のことが決まっていくということ。
大きなところで戦っていくのも大事だけど、ニッチ産業をあえて狙うというのも手なんですよね。そう思うと、ちょっと納得いかないところもある。
でも、勝負から逃げるというのはよくないなと。
勝負で失うものがあるかもしれない。そこからいかに巻き返すか?そういう蓄積が大きな差につながっていくのだなと。
面白い本でした。